ともちんの勉強机

ともちんの勉強机

大学編入ブログ(更新は終了しました)

【FAQ】編入試験、編入後の生活について

おはようございます。ともちんです。

東工大編入に関して、よくされる質問をここでまとめています。

編入試験について

何を勉強すればいいでしょうか?

私は、過去問を見てどんな内容が出ているのかを把握してから、対応する内容を学べる参考書を選んで勉強しました。

内容については下記体験談にて言及していますので、ご一読ください。

tomoking-tech.hatenablog.com

1年の勉強でも東工大編入は対策可能でしょうか?

1年という単位はそれほど重要ではありません。

あくまで目安としておっしゃったのだと思いますが、密度の薄い勉強を長々とするようでは何年勉強しても足りませんし、ほんの数ヶ月勉強して東工大に合格した人も実際にいらっしゃいます。

今数学・物理・化学・英語に対する理解度がどれくらいで、やるべきことはどれくらいあって、合格に少しでも近づくためにはどうすればいいか、これらについて考えることができれば、これから対策するとしても十分に間に合うと考えます。

闇雲に勉強するのではなく、大雑把でもいいのでスケジュールを立てて勉強することで、必要な勉強期間は短縮することができると思います。

東工大と併願受験するとしたらどこがおすすめでしょうか?

まず、併願受験する基準としては

  • やりたい研究をしている研究室があること
  • 時期が重なりすぎておらず、離れすぎていないこと
  • 試験内容が合っていること
  • 試験のレベルがほどほどなこと
  • 場所が適当であること(お金を気にする場合、近い方がよいなど)
  • 記念受験

などがあると思います。

東工大と併願して受験する大学として、よく聞くのは以下の大学ですね。

  • 東京農工大学:試験内容が類似。時期も1ヶ月前で、いい刺激になる。
  • 東北大学:試験科目がほぼ同じ。時期が近い。
  • 電気通信大学:校風が似ている。時期はだいたい2ヶ月前。
  • 地方の国立大学:保険・練習・場所という要因があると思われる。

他にも、専攻科や技科大のどちらかは受けた方がいいと個人的には考えています。

編入について、どこで情報を仕入れましたか?

私は基本的に次のような方法で情報を仕入れました。

  • ネットで調べる:「東工大 編入 参考書」のように調べて、一つ一つの体験談記事を読みました。
  • 編入説明会に行くZENPEN さん主催の編入説明会に行き、実際に編入した先輩と話しました。
  • オープンキャンパスに行く:4年の8月にオープンキャンパスに行き、研究室見学をして先生と話しました。編入後の目標設定のために重要だと思います。学祭に行くのも手。
  • SNS で受験生・編入生とコンタクトをとるStudyplus で受験生や編入生と繋がりました。
  • 推測する:過去の試験問題を見て、試験の概要や傾向について考えました。

また、今年の工大祭では、全学院の編入生に受験生が相談できる機会を作りました。

このような機会を通して実際に編入生と話してみると、編入に対するイメージがクリアになると思います。

迷ったら行動し、困ったら聞きましょう!

勉強はいつから始めましたか?

3年の4月に東工大を意識し始め、3年10月頃から『化学の新研究』を使って高校化学を勉強していました。

また、人に教える機会があり、3年の終わり頃、力学と電磁気学に集中して取り組みました。

4年次はのんびり勉強していて、『マクマリー有機化学』とにらめっこしながら英語をぼちぼちする一年でした。

4年の終わりの2月から、本格的に数学、物理、化学、英語を勉強しました。

不安で、モチベーションを維持できません

このままで編入試験大丈夫なのか、不安ですよね。私はそんなとき、編入したあと何をしたいのか、目標を再確認して初心を取り戻そうと心がけました。不安を言語化するのは非常に重要で、何が不安なのか、何が気になっているのか、どうすれば解決できるか、などをメモしていくのも方法の一つだと思います。

モチベーションの維持も難しい。モチベーションの維持は、勉強する習慣の維持と同じことだと思います。そこで、日頃行なっている行動と紐づけて勉強の習慣を作る(朝起きたら英単語覚える、朝プリキュアの時間になるまでは数学の問題を解く、など)のはいかがでしょうか。私は実際、朝起きて英単語を覚える、仮面ライダーを見る前に数学の問題を解く、昼飯前に化学を勉強する、昼飯後は物理の演習をするなど、同じ時間に同じ科目の勉強を同じようにすることを心がけていました。

入学後について

編入試験の点数開示はされないのでしょうか?

現在、点数開示はしていません(めんどくさい)

参考までに、同期の編入生の点数をお教えしますね。

《H30年度情報通信系編入生の点数》

科目 点数
数学 75
英語 43
物理 56
化学 44
合計 218

単位認定はどうでしたか?

単位認定は系によって方式が変わります。

私が所属する情報工学系は、高専シラバス東工大シラバスを比較して、内容と単位数が対応しているものを認定する方式でした。

私の場合、以下の単位を認定していただきました。ちなみに、卒業研究を履修するために必要な単位数は110です。

区分 認定単位数
文系教養科目 9
英語科目 8
第二外国語科目 4
理工系教養科目 14
ウェルネス科目 3
専門科目 27
専門科目 (他系) 6
合計 71

基本的に、教授と話し合って認定してもらうのは専門科目です。

それ以外は高専在学時に取得した単位によって決められます。私の場合、

  • 第二外国語科目:ドイツ語を通年で履修したので、4単位認定された
  • 理工系教養科目:生命や生物の授業がなかったので、生命系の必修科目を編入してから履修することになった
  • ウェルネス科目:高専5年の前期まで体育があり、3単位(最大)認定された

でした。

すずかけ台で授業はありますか?

情報工学系では、3年次の授業は基本的に大岡山キャンパスで開講されています。

卒業研究をやる際に、すずかけ台キャンパスの研究室になるか、大岡山キャンパスの研究室になるかは分かれます。

私の印象では、情報工学でも生命情報や脳科学について研究している研究室はすずかけ台にあるように思えます。

3年次編入したあと、クラスに馴染めますか?

はじめのころ、私は情報工学系の学生さんたちに自分から話しかけられず、うまく馴染めませんでした。

サークルに入っていないのも大きいですね。

ただ、編入生との繋がりがあったので大学での孤独感等はなかったです。

半年ほど経つと、急に話しかけたり、エゴサによるエゴサによって Twitter で繋がったり、ローカルな飲み会に参加したり、演習で隣になった人に話しかけたりして、まあまあ馴染めていたかなぁと思います。

ちなみに、他系の編入生に聞くと春の時点でふつうに馴染んでいました。

クラスの雰囲気と個人の能力によるところが大きいです。

インターンや留学には行きやすいですか?

留学には行きやすいと思います。

留学プログラムは掲示板で見ない日はないくらいですし、留学生もキャンパス内で会わない日はありません。

私自身は留学しておらずそこまで調べてもいないので、曖昧な情報になってしまい申し訳ないです。

インターンについては、個人で調べて行った方が早い印象があります。

私自身4月からインターンをしていましたが、そういうのを探すサービスに登録して探したり友達伝いで紹介してもらったりしました。

東京はイベントに参加しやすい場所で、行こうと思えば実際にチャンスが多く見つけられます。

【大学編入】東工大受験におすすめしたい参考書

f:id:tomoki0606:20171217214237j:plain

おはようございます、ともちんです。

私は九大工学部、東工大の編入試験を受けました。

「参考書は何がいいか教えてくれ」との要望がありましたので、今回は利用した参考書の中から特におすすめのものを紹介します。

編入の体験談はこちらからどうぞ!

tomoking-tech.hatenablog.com

数学

この子に限ります。

編入数学過去問特訓: 入試問題による徹底演習

編入数学過去問特訓: 入試問題による徹底演習

実際この子を使ったのは8月に入ってからだったので愛着はそれほどありませんが、内容は編入試験の過去問題を収録している良書です。

他にも、編入試験の問題パターンを知るための演習本としては『徹底研究』『徹底演習』などがあります。

編入数学徹底研究: 頻出問題と過去問題の演習

編入数学徹底研究: 頻出問題と過去問題の演習

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

大学編入試験問題 数学/徹底演習(第3版)-微分積分/線形代数/応用数学/確率-

私は偶然持っていたので『徹底演習』を使いました。

手元にある方で良いと思います。

演習じゃなくて、基礎事項を詳しく勉強したい!という方は、高専の教科書やマセマ出版社の書籍で対応できるでしょう。

それで満足できない変態の方は、自分でお探しできると思うので…

物理

力学・電磁気学・熱力学

独学で勉強する場合、ビジュアルアプローチがうまくまとめられていて、式の導出や基礎事項の理解に便利でした。

ビジュアルアプローチ 力学

ビジュアルアプローチ 力学

ビジュアルアプローチ電磁気学

ビジュアルアプローチ電磁気学

ビジュアルアプローチ 熱・統計力学

ビジュアルアプローチ 熱・統計力学

他にも、マセマ出版社の書籍は読者が理解できるように書かれているので、「数式ばかりで全くわからない!」という方にはぜひおすすめしたいです。

私は熱力学を買って読んだのですが、かなりわかりやすく、6時間程度で「なるほど、完全に理解した(わかってない)」状態になりました。

「理解できるように書いている」という点で気分を悪くする人もいる(要出典)ので、話題に出す際には注意しましょう。

演習にはテッパンの黄色い本。

基礎物理学演習 (1) ((ライブラリ工学基礎物理学 (別巻=1)))

基礎物理学演習 (1) ((ライブラリ工学基礎物理学 (別巻=1)))

演習力学 ((セミナーライブラリ物理学 (2)))

演習力学 ((セミナーライブラリ物理学 (2)))

電磁気学演習 (理工基礎 物理学演習ライブラリ)

電磁気学演習 (理工基礎 物理学演習ライブラリ)

問題パターンが多いので力をつけることができます。

波動学

問題は波動ですよね。

私も波動の勉強には困りました。

図書館で波動に特化した本があったので使っていたのですが、その本の名前を忘れてしまって・・・

検索しても出てこない。

申し訳ないです(泣)

内容的には黄色い本で対応できると思います。

基礎事項をネットで調べて勉強する手も十分アリです。

化学

化学は理論化学、無機化学、物理化学、有機化学(生化学以外)からまんべんなく出題されるので、独学で勉強するのは大変かもしれません。

しかし、やらねばいけません。

実際勉強すればできますから、強く生きましょう。

特に独学の人は、インプットしまくることが理解への第一歩です。

理論化学

この子ががおすすめ。高校課程と大学課程(さわりだけ)を広く収録した大学受験のテッパン書です。

化学の新研究―理系大学受験

化学の新研究―理系大学受験

概要の理解、辞書としての利用のために使いました。

『化学の新研究』よりも内容が大学課程よりでおすすめなのはこの子たち。

ブラディ 一般化学〈上〉

ブラディ 一般化学〈上〉

ブラディ 一般化学〈下〉

ブラディ 一般化学〈下〉

マクマリー 一般化学〈上〉

マクマリー 一般化学〈上〉

マクマリー一般化学〈下〉

マクマリー一般化学〈下〉

『マクマリー一般化学』の方がより大学課程に近いです。

「概要から勉強したい場合」は『化学の新研究』を、「一つ一つ丁寧に勉強したい場合」は『ブラディー一般化学』『マクマリー一般化学』をおすすめします。

演習は、理解度を自問自答する形で行いました。

無機化学

はじめは『化学の新研究』を使っていましたが、暗記ゲーであることを察して大学受験用の本を買いました。

この子です。

福間の無機化学の講義 三訂版(大学受験Doシリーズ)

福間の無機化学の講義 三訂版(大学受験Doシリーズ)

比較的綺麗にまとめっていて覚えやすかったので、おすすめします!

大学課程の無機化学は・・・

やってないです。

めんどくさかったわけじゃないです(たぶん)。

一応ですが、大学課程の教科書的な存在はコレだと思います。

シュライバー・アトキンス無機化学 (上) 第6版

シュライバー・アトキンス無機化学 (上) 第6版

シュライバー・アトキンス無機化学 (下) 第6版

シュライバー・アトキンス無機化学 (下) 第6版

評価はクソ悪いですが、英文の直訳みたいな日本語を普通に読める人にとっては良書かも。

物理化学

高校課程は『化学の新研究』で対応できるでしょう。

大学課程は、私は『アトキンス物理化学』を使いましたが、この子の方がおすすめです!

物理化学―分子論的アプローチ〈上〉

物理化学―分子論的アプローチ〈上〉

物理化学―分子論的アプローチ〈下〉

物理化学―分子論的アプローチ〈下〉

数百ページの本が上下2冊なので、かなり分厚いです。

気体の性質、熱力学、溶液化学、相図、化学平衡量子化学(基礎)、反応速度あたりを勉強しました。

演習にはこの子を使いました。

有機化学

高校課程は勉強しませんでしたが、『化学の新研究』や『大学受験 Do シリーズ』でなんとかなると思います。

私はこの子たちを使いました。

マクマリー有機化学(上)

マクマリー有機化学(上)

マクマリー有機化学(中)

マクマリー有機化学(中)

マクマリー有機化学(下)

マクマリー有機化学(下)

1年かけてじっくり読み上げたので、愛着しかないです。

マクマリーはいいぞ。

一方で、高専在学時に化学を専攻していた東工大の編入生に話を聞いたところ、「『ボルハルト・ショワー現代有機化学』がいっちゃんわかりやすい!」とのことだったので、紹介しておきます。

高価なので、図書館で借りるといいかもしれません。

ボルハルト・ショアー現代有機化学(第6版)[上]

ボルハルト・ショアー現代有機化学(第6版)[上]

ボルハルト・ショアー現代有機化学(第6版)[下]

ボルハルト・ショアー現代有機化学(第6版)[下]

演習はこの子を使いました。

有機化学演習―基本から大学院入試まで

有機化学演習―基本から大学院入試まで

大学院入試問題を中心にしているので難問もありますが、マクマリーで見たことがない事項は飛ばしたので気にならなかったです。

反応の生成物を予測しまくりました。良書です。

英語

英単語

定番はやはり『Duo 3.0』ですよね。

ちなみに私は使ってないです。

DUO 3.0

DUO 3.0

私が使ったのは『速読英単語』です。

速読英単語1必修編[改訂第6版]

速読英単語1必修編[改訂第6版]

速読英単語2上級編[改訂第4版]

速読英単語2上級編[改訂第4版]

CDが3000円するので実質1冊4000円ですが、音楽を聞ける環境であればどこでも英単語の勉強ができるので、CDは買うべきです。

1ページ英文、1ページ日本語訳、その次のページに英単語が載っている形で、長文読解にもおすすめできます。

アカデミックな英単語はこの子で勉強しました。

理系 大学院・大学編入入試頻出英単語

理系 大学院・大学編入入試頻出英単語

  • 作者: 中央ゼミナールステップアップサポート部
  • 出版社/メーカー: オクムラ書店
  • 発売日: 2010/07
  • メディア: 単行本
  • クリック: 3回
  • この商品を含むブログを見る

発音記号が書いていないのがネックで、一つ一つ調べながらになりました・・・

内容は良いです。

英文法

文法は大学受験用の『Forest』かなんかでいいと思うんですけど、私はこの子を読んで英文の読みやすさが劇的に変わりました

基本からわかる英語リーディング教本

基本からわかる英語リーディング教本

文法書を見るのがヤダ!という人にはおすすめ。

長文読解

速読英単語を使いました。

他にも、大学受験用の長文読解の本であれば、レベルが低すぎない限り大丈夫だと思います。

この子たちとか。

英語長文問題精講 新装版

英語長文問題精講 新装版

基礎英語長文問題精講 改訂版

基礎英語長文問題精講 改訂版

そして、赤本はやるべきだと思います。

編入試験の長文と似たようなものが載ってありますし、解説付きなので。

東工大の英語15カ年[第5版] (難関校過去問シリーズ)

東工大の英語15カ年[第5版] (難関校過去問シリーズ)

「英語の編入試験の解答例作ってないですか?」と訊かれることもしばしばあるのですが、英語の過去問はほとんど触ってないです。申し訳ない。

英作文

私はドラゴンイングリッシュを使いました。

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

ドラゴン・イングリッシュ基本英文100

テンプレートを覚えて応用することによって、英作文に利用できます。

そして、TOEIC 対策でちらほら見るこの本も似たような感じ。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

こちらは英文が簡単なので、そもそも英作文ができないという方におすすめです。

おわりに

東工大の編入試験を受ける際におすすめの参考書を紹介しました。

おすすめ参考書の記事は多くの方が書いているので、そちらも参考にしてください!

ではでは。

【H30年度大学編入体験記】東京工業大学

H30年度(2018年度)東京工業大学情報理工学院情報工学東工大)の3年次編入学試験についての体験記です。

はじめに

私は4年次、システム開発にハマっていたので受験勉強をほとんどしませんでした。
実質春休み(4年 -> 5年)に始めたと言ってもいい受験勉強は、習慣づけもされていなかったため計画通りに進むわけもなく、自身の不甲斐なさに落ち込むばかりでした。
そんな短期間で非効率的な勉強をした私でも東工大に受かりました。人生何があるかわかりません。
この記事を読んだあなたに、「お、これなら俺でも頑張れば受かるんじゃね?」という楽観的な気持ちが生まれてくれたらなと思います!

東工大編入試験

東工大は、H30年度編入学試験から、学部単位でなく学院単位で募集するようになりました。

学院 募集人員
理学院 若干人
工学院 9人
物質理工学院 5人
情報理工学院 2人
生命理工学院 10人
環境・社会理工学院 4人

(H30年度募集要項より引用)

私が受験した情報理工学院は、これまで工学部として募集人員が20人だったのですが、今年から2人になり、しんどみを隠せなかったです。

推薦入試(特別入試)があるのは生命理工学院のみで、それ以外は一般入試(数学、物理、化学、英語、面接)となります。
内申が関係あるかどうかは知りません。

志望した理由

最初は、理系最高峰の大学でかっこいいと思っていたからです。
4年次にオープンキャンパスに参加したときの研究室訪問で、ぼんやりとですがやりたい研究を見つけました。
そして、東工大編入した先輩と話す機会があって、その人たちがとってもユニークでギークな人たちだったので、東工大に行けばそんな人たちと時間を共にできる!楽しそう!と思い受験を決めました。
インターンや留学などに行きたい気持ちもありました!)

試験科目

東工大の試験科目は

  • 数学
  • 物理
  • 化学
  • 英語

の4つです。あと面接があります。
ボーダーは毎年6割ほどと言われています。

数学

過去の試験問題を見ればわかりますが、4つの大問があって、主に

から出る傾向にあります。
これらは、定番の問題から複雑な問題まで様々ですが、基礎を固めていれば十分正解できると思います。
難易度はそこまで難しい方ではないので、10割狙いたいところです。

物理

力学電磁気学から2問、熱力学または波動学から1問出る傾向にあります。
難易度は一般的だと思いますが、H29とH30の電磁気学は難しかったです。基礎を固めて論理的に考えれば、十分正解できると思います。
演習を何度もやることが大事だと感じました!
私は、10割を目標にして、本番では8割近くを狙っていました(取れたとは言ってない)。

化学

化学は大学課程だから捨て教科だと言われていますが、非化学系でも勉強すれば解けるようになるので、しっかり対策すべきでしょう。

のように出題される傾向にあります。
以前はほとんどが大学課程の内容でしたが、近年無機化学や物理化学が易化傾向にあり、無機化学は高校過程の内容で対策できるかもしれません。
有機化学は、参考書を一通りやればほとんど解けると思います!
私は、8割を目標にして勉強しました。

英語

長分が2つ出題される傾向にあります。

  • 英訳(並び替え)
  • 和訳
  • True / False
  • 語句の挿入
  • 類似単語の選択
  • 自由英作文(40文字程度)
  • 英文の適切な意味の選択

などが問われます。
普段からそれなりに英文を読んでいれば時間内に読み終わる程度の難易度だと思います。
回答に必要なスキルとしては、文法力語彙力単語推測力、ですかね。自由英作文の解答パターンをあらかじめ作っておくと楽です!
6割は取るぞ!と意気込んでいました。

勉強したこと

さて、試験の概要を説明しましたが「東工大の試験がどんな感じかはわかったけど、どうやって勉強すればいいの?」という疑問があると思うので、実際に私が何を勉強したかについてここで述べます。

数学

4年次の2月下旬から始めました。
微分積分線形代数微分方程式高専の1~3年次に勉強できていたので、ひたすら演習をしました。
わからない問題は、似たパターンを持つ他の問題を探してきてなんとか解いていました。

勉強内容
2~5 『徹底演習』を使った演習(一周+苦手な章)
5~6 東工大農工大の過去問(10年分くらい)
7 NULL
8 『過去問特訓』を使った最終確認(必要だと判断した章)

今自分で見返しても少ないなぁって思います・・・
問題を見て回答の流れをイメージできるくらいになれば、まあ OK って感じですかね。

物理

4年次の2月下旬から始めました。
参考書を読んで基礎を勉強してから演習に入る、という流れが確実でありスムーズなのですが、当時は「時間がない。やばい」という焦りが先行してよく理解してないのに演習をしてしまいました。
当然、綺麗に回答できないのでストレスもたまり、物理に対するヘイトが増すばかりでした。
参考書を読んでもわからない問題は、物理の先生に聞きに行きました。

勉強内容
2~3 『基礎物理学演習』および『演習力学』を使った力学の演習
4~5 力学の演習、『電磁気学演習』を使った電磁気学の演習
6 力学と電磁気学の演習、マセマの熱力学
7 『基礎物理学演習』を使った熱力学と波動学の演習、東工大の過去問(5年分くらい)
8 『詳解力学演習』を使った力学の演習、東工大の過去問(合計10年分くらい)

物理の勉強は圧倒的に足りませんでした
問題は解けるけど、根本的な理解が浅い、そんな感じでした。
私の場合、剛体や波動、電磁気などは独学で勉強する必要があったのにも関わらず、基礎を疎かにして演習ばかりしていたことが裏目に出たかなと思います。
マセマ系やビジュアルアプローチなどの参考書を駆使して基礎をしっかりと固めることをおすすめします・・・

化学

私は非化学系の人間で、元々苦手としていた教科だったので、3年次の頃から始めていました。
はじめは高校化学から入り、次に大学課程の有機化学、物理化学を勉強し、それぞれ演習しました。
弊学には化学系の学科はなかったので、わからない問題は化学の先生に聞きに行っていました。

年次:月 勉強内容
3:5~2 『化学の新研究』を使った高校化学の基礎
4:4~1 『マクマリー有機化学』を使った有機化学の基礎
4:2~3 有機化学の基礎、東工大の過去問(3年分くらい)
5:4 有機化学と『理工系基礎化学』を使った物理化学の基礎
5:5~6 有機化学演習』を使った有機化学の演習、高校化学の復習
5:7 有機化学の演習、『アトキンス物理化学』を使った物理化学の基礎、『物理化学演習』を使った物理化学の演習、東工大の過去問
5:8 『大学受験Doシリーズ』を使った無機化学の暗記、東工大の過去問(合計5年分)

有機化学は『マクマリー有機化学』を理解しながら一周して、載ってある反応をほとんどすべて覚えました。反応を多く知っておくと、頻出の「次の反応の生成物を書け」という問題は割と解けます。
物理化学と無機化学は近年易化傾向にありますが、軌道やエンタルピー変化、溶液化学、量子化学はやっておいた方がいいです(これだけをやればよいという意味ではない)。

英語

本格的に英語の受験勉強を始めたのは4年次の3月です。
長文読解は、文法力をしっかりつけていないと伸びにくいだろうと感じました。実際、文法について勉強する前と後では英文の読みやすさが違いました。
多くの長文を読むことが(慣れという意味で)大事です!
単語力に自信がなかったので、外出中は『速読英単語』の付属CDを使って単語を覚えていました。

年次:月 勉強内容
3:4~5 『速読英単語 入門編』を使った英文読解
3:2 TOEIC の勉強
3:3 TOEIC (655)、『速読英単語 必修編』を使った長文読解と単語暗記
4:4~2 速単必修編、7月のTOEIC (690)、1月のTOEIC IP (805)
4:3 速単必修編、文法の復習
5:4 速単必修編、『基礎英語長文問題精講』を使った長文読解、初過去問
5:5 速単必修編・上級編、長文問題精講、TOEIC (765)
5:6 速単上級編
5:7 『ドラゴン・イングリッシュ基本英文100』を使った英作文、速単上級編、『東工大の英語』(赤本)を使った長文読解
5:8 英作文、赤本

英文法長文読解英作文単語の4つの要素をそれぞれ勉強すればいいと思います。参考書は大学受験のもので十分です。
英語に関しては、過去問を解くのもいいのですが、日本語訳と模範解答がないのが困ります。
大学受験で使われる赤本は、編入試験のレベルと同程度かそれ以上の長文が15年分も載ってあり、日本語訳も模範解答もあるので強くおすすめします。

編入試験当日

試験前日

前日は15時頃に東京に着き、ホテルで最後の復習をしていました。
ホテルは東横INN品川旗の台駅南口にしました。他の高専生も数名泊まっていたようです。
九大の編入試験で知り合った友人と一緒に松屋で夕飯を食べ、夜はたぶんささっと寝ました(記憶があいまい)。
空港やホテルにいるとき、緊張で胃がキツかったのを覚えています。

試験一日目

試験開始1時間前には会場に着いていたと思います。
受験生は合計100人ほどで、留学生グループが仲良く話しててちょっと怖かったです。
情報工学系の受験者は11人だった気がします!(わからん)
以下、詳しい試験内容は実際の問題を見てください!(問題書くのはめんどくさいので)

  • 数学(9:30-11:30)

最初の試験なので緊張していましたが、順調に解くことができていました。
途中鼻血が出て、焦りました・・・試験中に血まみれになりました。(ご迷惑をおかけしました。)
そして、これは間違えられないだろ!と言われそうな二重積分の計算問題を間違えたんです。昼休みに絶望しました・・・ほんとに・・・
予想は7割。

  • 昼休み

松屋仲間の友人と一緒にいました。数学のミスはツラいなぁという話をしました。

  • 物理 (13:00-14:30)

電磁気学が電気回路の問題で、一問も解けませんでした。
私ができなかったんだからみんなもできてない!という思考には至れませんでした・・・
試験が終わった後の目は死んでた。ここで基礎が大事だと思い知らされました。
力学もミスったので、予想は4割。

  • 化学 (15:00-16:30)

無機化学で覚えていない項目もあったり物理化学で少し間違えたりもしたんですが、有機化学は勉強した分できたので嬉しかったです(小並感)。やっぱり易化傾向にあるのかな。
一日目最後の教科が物理じゃなくて良かったです・・・化学に命(物理)を救われました。
予想は8割。

  • 試験後

夕飯はホテル近くの店でかつ丼を食べました。おなか壊す確率が高いのでおすすめしません。
夜は、数学と物理を引きずったまま勉強も捗らず、ほぼ何もできずに寝ました。

試験二日目

一日目と同様、早めに行き、速単や赤本を触っていました。他の受験者のことはあまり気にならなかったです。

  • 英語 (10:00-11:30)

長文が2つあり、「もし天才発明家がいなくても、代わりに誰かが同じ発明をしていた」という内容の文と、人としての強さを表す「パーソナルパワー」についての文でした。
冷静に読めたので一応時間内に解き終わりました。最後に「パーソナルパワーを持っていると思う身近な人について説明してください」という英作文の問題があったのですが、時間が残り少なかったので poor な英文になっていた気がします。
もう少し英語でアウトプットするスキルをつけた方がよかったと感じました。
予想は7割。

  • 面接

各系で集合時間が違いました。受験者が多いほど早い印象です。
情報工学系は全員待機室に集められ、面接の説明が行われたあと、受験番号の昇順に始まりました。
だいたいひとり10分だったと思います。
面接官は3人で、雰囲気は和やかでした。
私は、以下のことを聞かれました。

高専では何を勉強しましたか。
高専在学時に得意だった科目は何ですか。
・英語の試験の出来はどうでしたか。
・英語の一つ目の長文の内容を教えてください。
・英語は得意ですか。TOEIC はどうですか。
・志望動機を教えてください。
・併願した大学はありますか。
・受かったらどの大学に来ますか。
・他大学のオープンキャンパスには行きましたか。
・数学の試験はどうでしたか。
・物理と化学ではどちらが得意ですか。
・卒業研究では何をしていますか。
・将来なりたい職業は何ですか。

東工大で何をしたいか」という質問がなかったので、正直不合格だと思っていました。

面接終了後は各自解散です。

試験を終えて

合格者は、合計27人、うち情報理工学院3人(数理・計算科学系が1人、情報工学系が2人)でした。

勉強内容についての言及にいきます。
これは勉強全般に言えることですが、完璧だと思っても必ず油断という穴があります。どんな状態でも問題に正確に回答するためには、何度も演習する必要があります。私は前述した通り、繰り返し演習したわけでなく必要最低限の演習をしました。その結果、試験当日に多くのミスが生まれました。受験生にとっては基本中の基本だと言われるかもしれないのですが、同じ演習本を繰り返し使うことが重要なのではないかと思います。
受験勉強というものは、誤答率を減らすための勉強だと言ってもいいのかもしれませんね。

それと、数学、物理、化学の試験を終えた後、勉強した量が試験の出来にそのまま反映されると感じました。私の場合、数学の一部と有機化学の勉強量が試験に良いように反映され、物理の勉強量が試験に悪いように反映されました。つまり、勉強がんばってください。
以上です。

おわりに

はじめに「お、これなら俺でも頑張れば受かるんじゃね?」という気持ちになってほしいと言いましたが、なりましたか?
なってなかったら私の力不足です。
メンタル的には楽観的に考えるのが一番ですので、ご参考までに!

勉強方法と内容についてはあまり参考にならなかったかもしれませんが、編入試験における情報はさまざまな体験談を見ることによって得られます。その中の一つになれていれば嬉しいです。

本記事中に載せた勉強時間のグラフは、勉強記録アプリ Studyplus の記録を使って作成しました。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!